竹下財務副大臣に要請/大阪
保団連の住江憲勇会長と大阪府保険医協会事務局は、10月31日、財務省の竹下亘副大臣(自民党) と懇談した。大阪協会が「勤務医の労働改善と医療崩壊をくいとめる要請」として行ったもの。
住江会長は、大阪協会が集めたアンケートに寄せられた勤務医・開業医の声を紹介しながら、「勤務医が子どもに医者にはなるなというくらいの労働実態がある。また、開業医からも勤務医の労働改善を求める声が多数寄せられている。OECD加盟国平均水準の医師数にするよう、ご尽力をお願いしたい」と述べた。これに対し、竹下副大臣は、ご子息が研修医であることなどから、「研修医・勤務医の厳しい労働実態については聞いている。私の地元でも医師不足は深刻だ。一次補正予算でも医療体制確保対策費として140億円の地方財政支援を決めたところで、これから目に見えた動きが出てくるのではないか」と述べた。
今回の副大臣への要請は、勤務医の労働実態の深刻さや、医師不足、公的病院への財政支援の必要性、社会保障費2200億円削減の撤回などについて、竹下副大臣とおおよそ方向性が一致していることが確認された。しかし、後期高齢者医療制度については、「廃止はない」との態度を崩さなかった。
この日の要請行動では、同趣旨の要請を内閣府と厚生労働省にも行い、それぞれ麻生太郎首相、舛添要一厚労相宛の要請書を提出した。
また、保団連として、「後期高齢者医療制度廃止法案の衆議院での審議入りと可決を求める要請」と「医師、看護師不足など医療の危機打開のために診療報酬引き上げと患者負担の軽減を求める要請」を合わせて行った。