税制抜本改革議論を開始/政府税調・作業チーム
政府税制調査会の下に設置された「社会保障・税一体改革作業チーム」は12月13日、非公開で初会合を開き、一体改革素案に盛り込む税制抜本改革の具体像について議論を開始した。成案に記載された内容を整理しつつ、消費税率の引き上げに関する留意点などを討議した。会合後に会見した五十嵐文彦財務副大臣は「今は12月28日が素案をまとめるめど。その前に税調は、一定の方向性を出さないといけない」と述べた。
厚生労働省の辻泰弘副大臣は会合に「社会保障における低所得者対策」とした資料を提出。消費税引き上げに伴う低所得者への影響に対する措置として行う給付を通じた逆進性対策を紹介した。その中の「社会保障制度における低所得者対策の強化」では、高額療養費の見直しに言及。中低所得者の自己負担軽減や、自己負担額に年間上限額を設けることを「改革の具体策」として紹介するにとどめ、「受診時定額負担」の記載はない。ただ、「見直しには相当規模の財源が必要であり、給付と負担の見直しの中で検討が必要」としている。(12/14MEDIFAXより)