秋の西陣の史跡を巡る 文化ハイキングを楽しむ
協会は「文化ハイキング―秋の西陣の史跡を巡る」を10月17日、18人の参加者を得て開催。当日は天候にも恵まれ、秋の一日を楽しんだ。
一行は、「上品蓮台寺」にて頼光塚や仏師定朝の墓を見た後、「千本閻魔堂」を訪れ、尼さんの説明を聞きながら、本尊閻魔大王像や紫式部十三重塔などを見学。また、「釘抜地蔵」でも住職からこの辺りの謂れを聞いた後、本堂の石造地蔵菩薩像と本堂背後に安置する阿弥陀三尊石仏を見学した。体に釘が刺さったと祈ると霊験があって、そのお礼に釘と釘抜きを絵馬にして奉納する慣わしがあり、お百度参りをしている人や参拝する地域の人たちも多数見受けられた。
「天喜」にて昼食の後、「湯たく山茶くれん寺」とも呼ばれている「浄土院」へ。本堂の屋根にある初代楽長次郎作の陶製の寒山拾得像が印象的であった。さらに「千本釈迦堂」では、市街地最古の木造建築として貴重な本堂や霊宝館にある快慶作の十大弟子像などをじっくり見ることができた。
最後に、西陣の遊里「上七軒」を経て「北野天満宮」へ。本殿前の楼門で、日・月・星の彫刻がある三光門をくぐり本殿に向かった。本殿は拝殿と相の間で結ばれた「権現造」と呼ばれる複雑な建築で、随所に桃山時代の特徴を表わす華麗な彫刻が施されている。さらに「伴氏社」、「東向観音寺」を巡って、数々の西陣地域の史跡に接することができた。
「釘抜地蔵」前にて