私のすすめるBOOK「安倍医療改革と皆保険体制の解体」  PDF

私のすすめるBOOK「安倍医療改革と皆保険体制の解体」

 
「安倍医療改革と皆保険体制の解体」
岡崎祐司・中村暁・横山壽一・福祉国家構想研究会編著/大月書店
(本体1800円+税)
 
安倍改革の問題点をしっかりとらえ真っ向批判
 
 社会保障とは国民の生活保障を国家責任で行う政策で、社会保障=公助でなければなりません。したがって、国がすすめなければならない社会保障政策は、いかに国民の負担の増大をどう抑制していくかということを目的にしなければなりません。しかし、これまでの安倍政権の医療改革は、社会保障=共助として公的責任をいかに縮小させていくか。そして縮小させた部分にいかに営利産業を組み込ませ、医療の産業化を進めていくかといった、本来社会保障があるべき姿を根本から覆す方向へとすすめています。
『安倍医療改革と皆保険体制の解体—成長戦略が医療保障を堀崩す』では、安倍医療改革の問題点をしっかりとらえ、真っ向から批判しています。
 3章から構成されていて、第1章では「皆保険体制の解体と国保の都道府県化」、第2章では「新段階の医療費抑制策と提供体制の改変」、第3章では「成長戦略と医療の営利産業化」をとりあげ、その問題点を指摘しています。例えば、安倍政権の政策手法として、(1)都道府県に医療費目標数値を設定させる(2)病床機能報告、地域医療構想によって都道府県が住民への医療提供体制を制限する(3)都道府県が保険者となり、保険者機能の強化をはかる—といった三つの矢で都道府県自らが医療費抑制策の主体となっていくことの問題点を挙げています。こういった、安倍政権が進めている医療費抑制政策に対して、診療報酬による医療費抑制と医療提供体制改革による医療費抑制、そしてそこから生み出される医療の産業化と、私達はこれら三つの面に対して運動を展開していかなければなりません。本書をご一読され、今進められている医療改革、今後進められようとしている方向を知っていただき、私たちが行わなければならないことの一助にしていただければと思います。
(西陣・渡邉賢治)

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