私のすすめる絵本 フクシマへ ドイツ人医師からの手紙
『セバスチャンおじさんから子どもたちへ』
協会で取り扱っています。ご入り用の場合はご連絡下さい。
1冊1000円(送料別)郵便振込用紙同封
セバスチャン・プフルークバイル。彼は、2012年6月に開催した講演会「チェルノブイリ─フクシマ〜ドイツの経験から学ぶ〜」を終えて、夕食をともにした時、あいさつ代わりにこう言いました。
「私は歯科医がうらやましい。もし、私が歯科医で、日本政府の御用学者が私の診療所にやってきた時どうするか、皆さんお分かりですか?」とニヤリ。
そんな彼は、物理学者でドイツ放射線防護協会会長、IPPNWの会員でもあります。チェルノブイリ原発事故が起きた時、ドイツも大きな被害を受けましたが、より被害の大きかったベラルーシやウクライナの子どもたちのために、一生懸命救援活動をしていました。実は、とても優しいおじさんなのです。
12年6月、日本の子どもたちを、少しでも放射性物質から守るために、はるばるドイツからやってきました。そして、福島県猪苗代湖で開催された市民科学者国際会議で、この絵本のもととなる「手紙」が生まれたのです。
11年3月11日以降、東京電力福島第一原子力発電所で何が起こったのか、さらに、その事故によって何が起こっているのか、子どもたちに説明するのは難しいことです。そんなときは、ぜひこの絵本を読んで下さい。それでも、まだ難しくて、子どもたちから質問攻めにされるかもしれません。
しかし、彼らは成長し、大人になり、自分を含む多くの人たちが何を背負わなければならなくなったのか分かる日が来ます。そして、彼らの子どもたちにも、この絵本を読まなければならない時がやってくるのです。放射性物質のことを気にせずに暮らすことのできる日が来るまで。
それは気が遠くなるくらいの時間がかかることでしょう。
しかし、私たちがあきらめさえしなければ、きっとその日は必ずやってくると思います。この絵本は子どもたちと未来のかけはしです。
原発のない日本を願って。
(日本語、英語、ドイツ語で書かれています)
(事務局・乾谷 綾子)