社会的入院、34歳以下でやや増加/11年患者調査
厚生労働省は11月27日、2011年の「患者調査の概況」を公表した。3年ごとに実施している調査だが、今回は東日本大震災の影響で宮城県の石巻医療圏と気仙沼医療圏、福島県で調査を実施していないため3年前の08年調査と単純比較はできないが、推計入院患者数全体のうち、いわゆる“社会的入院”とされる割合が34歳以下でわずかな増加が見られた。35歳以上ではわずかに減少。前回調査では全年齢階級で減少していた。
今回の調査は病院6428施設、一般診療所5738施設、歯科診療所1257施設を利用する入院・外来患者約233万5000人が対象となった。入院・外来患者については病院・診療所ごとに指定した10月の1日間を調べ、退院患者については9月1−30日の1カ月間を調べ、全国(調査未実施地域を除く)に置き換えた患者数などを推計した。
調査に基づく1日の推計入院患者総数は約134万人。このうち“社会的入院”とされる「受け入れ条件が整えば退院可能」な入院患者が占める割合は、前回調査比2.0ポイント減の13.5%だった。年齢階級別で見ると「0−14歳」の推計入院患者数2万9400人で社会的入院割合は6.1%(前回調査比1.4ポイント増)、「15−34歳」では6万1300人で9.5%(1.1ポン
ト増)、「35−64歳」は33万2200人で11.7%(1.ポイント減)、「65歳以上」は91万4900人で14.7%(2.7ポイント減)だった。75歳以上で区切った場合の推計
入院患者数は66万1600人で社会的入院は15.5%(3.3ポイント減)。(11/28MEDIFAXより)