社会保障費の削減「許されない」
/自民・厚労部会など「2200億円」で決議
自民党の厚生労働部会と社会保障制度調査会、雇用・生活調査会は7月23日、合同会議を開き、「2009年度概算要求基準(シーリング) に関する決議」を採択した。社会保障費の自然増2200億円削減を撤回するよう求めたほか、財務省が雇用保険の国庫負担削減を検討課題に挙げていることに対しても「見直しを行うべきではない」と明記した。
決議では、財政健全化に向けた努力は重要とする一方で「現下の諸状況にかんがみれば、09年度においては、国民にさらなる負担を強いるような、社会保障の自然増の削減を行うことは許されない」と主張。「安定的な社会保障財源の確保に向けた検討と併せて国民の安心を確保するための諸施策について所要の予算の確保を図ることが重要」との考えを示した。
その上で決議では、(1)社会保障費の自然増2200億円の削減は行わない、(2)5つの安心プラン、高齢者医療の見直し、医療ビジョンの実現、介護従事者等の人材確保、新型インフルエンザ対策の充実などを概算要求基準の枠外とする、(3)基礎年金国庫負担割合の2分の1への引き上げに必要な経費全額を概算要求基準で要求する―ことを求めた。
この決議文は、翌24日、谷垣禎一政調会長に提出された。(7/24MEDIFAXより)