社会保障給付の効率化策を提言/経産省審議会
社会保障と税の一体改革に関連し、社会保障給付や負担の在り方を検討してきた経済産業省の産業構造審議会・基本政策部会(部会長=伊藤元重・東京大大学院経済学研究科教授)は6月29日、社会保障給付の効率化策などを盛り込んだ提言をまとめた。
提言を含む部会の中間取りまとめに盛り込まれた主な効率化策は▽軽微な療養に対する保険免責制の導入▽後発医薬品、後発品のある先発医薬品の薬価や自己負担の見直し▽市販品類似薬の公的保険適用からの除外▽軽度の要介護者の保険給付対象からの除外―など。民間の活力を活用するため、新たな民間サービスの創出や医療提供体制の重点化、IT利活用の促進なども盛り込んだ。
一方、負担の在り方では、負担能力の高い高齢者の公的保険の自己負担割合を拡大すべきと指摘。財源確保のために増税を行う場合は、消費税を引き上げるべきとしている。
中間取りまとめは、経済成長と社会保障の好循環を形成することに主眼を置き、成長戦略の重要性を強調。女性や高齢者を含む全世代の就労促進やライフイノベーションの推進、高齢者の消費活性化などを提案している。(6/30MEDIFAXより)