社会保障制度、国民の75%が不満/政府の特別世論調査
政府は9月3日、「社会保障制度に関する特別世論調査」の概要を発表した。社会保障制度に不満を持つ人は「不満だ」40.1%と「やや不満だ」35.6%を合わせると75.7%に上り、国民の不信感が浮き彫りになった。内閣府によると、今回の調査結果は社会保障国民会議にも反映させる。
調査は全国の成人男女3000人を対象に行われ、有効回収数は1822人(60.7%) だった。調査期間は2008年7月24日−8月3日。
社会保障の中で満足していない分野は「年金制度」が69.7%で最も多く、以下、「医療制度」56.4%、「介護制度」53.3%と続いた。一方、満足している分野は18.1%の「医療制度」が最多で、「特にない」が62.7%を占めた。
社会保障の給付と負担については「給付水準を保つために、ある程度の負担の増加はやむを得ない」が42.7%で最も多かったが、「給付水準をある程度下げても、従来通りの負担とすべき」20.0%、「給付水準を大幅に引き下げて、負担を減らすことを優先すべき」17.2%と負担増に難色を示す傾向も見られた。
高齢者と現役世代のどちらがより負担すべきかについては「双方の負担増加はやむを得ない」が50.8%と約半数を占め、「高齢者に現在以上の負担は求めるべきではなく、現役世代の負担の増加はやむを得ない」27.2%、「現役世代に現在以上の負担は求めるべきではなく、高齢者の負担の増加はやむを得ない」8.8%を引き離した。(9/4MEDIFAXより)