社会保障充実で「安心奪還」を/自民議員懇、財源は消費税で  PDF

社会保障充実で「安心奪還」を/自民議員懇、財源は消費税で

 自民党は4月2日、党所属の国会議員らによる2回目の懇談会を党本部で開き、今夏の参院選のマニフェスト策定に向け、党の基本的政策について議論した。社会保障関連では、消費税の引き上げや目的税化により財源を確保し、充実を図るべきとの意見が多く上がった。

●消費増税「逃げた方が負ける」

 阿部俊子衆院議員は、消費増税で社会保障を充実させる「安心奪還」をスローガンに掲げるべきだと指摘した。石井みどり参院議員は、消費税の社会保障目的税化を主張。「(経済)成長率が何パーセントになったら社会保障をいくらにするという、負担と給付をはっきり打ち出すべき」とし、「(消費税の)議論から逃げてはいけない。今度(の参院選)は、逃げた方が負ける」と述べた。

 社会保障の充実を主張する議員からは、消費税の引き上げや目的税化を求める意見が上がったが、一部議員からは「社会保障の議論は党内でも煮詰まっていない」「医療費をすべて消費税で賄うと言えば、消費税を青天井に引き上げるというイメージを与える」と懸念する声も漏れた。

●後期高齢者制度「まずい制度ではない」

 一方、2009年夏の衆院選で自民党敗北の1つの要因になったとの見方もある後期高齢者医療制度について、小里泰弘衆院議員は「本来はまずい制度ではない。高齢者の安定に資する、みんなで支えていこうという制度だ」と指摘。「しっかり説明すればよかったのにできなかった。担当大臣まで否定した。説明できていれば、起死回生につながったかもしれない」との見方を示した。(4/5MEDIFAXより)

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