社会保障の中長期ビジョン策定へ/自民・特命委が初会合  PDF

社会保障の中長期ビジョン策定へ/自民・特命委が初会合

 自民党は8月9日、「社会保障制度に関する特命委員会」の初会合を開き、社会保障制度の中長期ビジョンの策定に向けた検討を始めた。医療、介護、年金、子育てなどの社会保障政策と税制を含む財源について議論し、年内に結論をまとめる。

 委員長には野田毅・党税制調査会長が就いた。政府・与党は7月、社会保障と税の一体改革案をまとめているが、野田氏は「それに引きずられることではない。われわれはわれわれで考えを示していく」と強調。一方で「向こうはああいうこと(改革案)を一応出している。それに対してわが方はどう考えるのかということには、何らかの答えは出していかないといけない。対案というと語弊があるが、それくらいのことはしないといけない」との考えも示した。

 石破茂・党政務調査会長は政府・与党の改革案について「閣議決定もしていない。具体的な時期も明示されていない。はなはだ無責任な話だ」と批判。「政権を奪還するという責任感のもと、きちんとした議論をしておかなければならない」と述べた。

 自民党はすでに2010年の参院選で、消費税を社会保障目的税化した上で当面10%まで引き上げることを公約に掲げている。初会合では「消費税だけでなく、税制全体で考えなければならない」などの意見も出た。野田氏は「当面10%でも追い付かないということは、共通認識として確認しておきたい」と述べた。(8/10MEDIFAXより)

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