研修医278人が違法バイト／厚労省集計、61病院に順守指導

　医師法に違反し別の病院でアルバイトをしていた研修医が、2007年度までの３年間で、全国で計278人に上ったことが、厚生労働省の集計で分かった。同省は、これらの研修医が所属していた61病院に、研修プログラムを順守するよう指導した。

　厚労省は臨床研修を行う全国1113病院に対し、08年８月末までの違法バイト事例を自主申告させた。その結果、05−07年度の違法バイトは近畿では39病院で研修していた161人、関東信越では19病院の108人、九州は１病院５人、北海道は１病院３人、東北は１病院１人だった。61病院の内訳は、大学病院が16カ所、一般病院が45カ所。

　主な病院では、聖マリアンナ医大病院(川崎市)30人、大阪大病院19人、大阪市立総合医療センター15人、神戸大病院14人。違法バイトに伴う医療事故は確認されていない。

　研修医のアルバイト診療は、医療事故を招く恐れがあるとして、臨床研修制度導入に伴い施行された改正医師法で禁止された。さらに同省は08年３月末、違法バイトがあった研修病院に対し、研修医の定員を削減することを決定。４月以降、違法バイトは確認されていない。(12/10MEDIFAXより)