眼科診療内容向上会レポート/今次眼科点数の改定点を解説  PDF

眼科診療内容向上会レポート

今次眼科点数の改定点を解説

 眼科診療内容向上会を京都眼科医会、保険医協会の共催で4月21日開催し、75人が参加した。京都眼科医会の中路裕副会長が、今回の診療報酬改定における眼科での改定点、さらにレセプトの縦覧点検が始まったことから、その留意点についても解説を行った。

 新しい点数での診療が始まっています。今回の改定は「社会保障・税一体改革成案」の実現に向けた第一歩と位置づけられています。診療報酬本体は5500(医科は約4700)億円引き上げられましたが、薬価、材料費等が引き下げられ、結局+0・004%となりました。

 今回の改定では、?急性期医療を担う病院勤務医等の負担軽減・処遇改善、?医療と介護の連携強化と在宅医療の充実、?がん治療、認知症治療等の医療技術の評価に重点が置かれた内容になっています。再診料に関しては、同一保険医療機関において、同一日に他疾病について別の診療科の別の医師を受診した場合は、二つ目の診療科に限り34点が認められました。

 また地域医療貢献加算が時間外対応加算に姿を変え、対応条件により3段階の点数が設定されました。減点の続く眼科学的検査の復点を今回も期待しましたが、主要な検査の3つが引き下げられ、静的量的視野検査(片側)(300→290)、調節検査(74→70)、角膜形状解析検査(110→105)となりました。心配された白内障手術は何とか現状を維持することができました。

 多大な労力と時間の要する小児眼科関連検査では、両眼視機能精密検査、立体視検査、網膜対応検査などで増点(38→48)となり、ロービジョン検査判断料(250)が新設されましたが、一定の施設基準や資格が必要になっています。またベーチェット病、SLE、サルコイドーシス、網膜色素変性症などの難病外来指導管理料が増点(250→270)となりました。眼底カメラでは自発蛍光撮影法の場合(510)が新設され、広角眼底撮影を行った場合は、条件が付きながらも+100の加算となりました。また院外処方の医療機関において、一般名で記載した処方箋を交付した場合は、処方箋の交付1回につき2点が加算されることとなりました。

 手術に関しては、涙道、眼窩、斜視、角膜・強膜、ぶどう膜、硝子体領域等、比較的幅広く増点となっています。しかし内容は一部の病院等で行われるような手術に重点が置かれ、日常的な手術は少なく、今回も手術等をしていない無床診療所には厳しい結果となっています。

 それから請求に関しての注意事項として、病名・薬剤・検査の整合性のないレセプトは、一次審査で査定になること、レセプトの縦覧点検が始まり6カ月程度までさかのぼっての検査となり、一定期間内の算定回数に制限のあるものが限度を超えていたりしても査定の対象になること。また整合性があっても、レセプト枚数の中で同じ病名と検査がセットとして突出している場合も、返戻や査定の対象になること、自院で処方したCLを患者が装用を続けていれば何年たっても初診料は算定不可であること、ルセンティス投与の適応疾患は、加齢性黄斑変性症であることなどの話があり、最後に、レセプトの記載には京都府眼科医会の会員として良識を持って、ルールに則った対応を行うよう呼びかけ、診療内容向上会は終了しました。
(理事・草田英嗣)

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