入院中患者への眼科診療や保険請求の留意点を解説
眼科診療内容向上会は4月12日、京都府眼科医会と京都府保険医協会との共催で京都ブライトンホテルにおいて開催された。この日は京都府眼科学校医会総会、京都府眼科医会総会と学術講演も行われ、出席者は87人だった。
眼科診療内容向上会レポート
87人が出席した眼科診療内容向上会
向上会は京都府眼科医会の中路裕副会長を座長に、京都府保険医協会の関浩理事長が開会挨拶。関理事長は国の政策などによって医療情勢が非常に悪くなっていることを指摘し、今後も京都府保険医協会としてこれらの是正に尽力することを述べた。
この後に京都府眼科医会理事で京都府支払基金審査委員の松田敏央氏が講演した。以下がその要旨である。
レセプトオンライン請求義務化は原則的には、すでにレセコンを導入している診療所では10年4月1日から、まだレセコンを導入していない診療所では11年4月1日から義務化される見込みであるが、一部オンラインが間に合わない医療機関は若干の猶予の設定も見込まれる。
眼科の標榜のない病院に入院中の患者が別の眼科医療機関を受診した時、もし入院中の病院がDPCを採用している場合には保険請求できない。
汎網膜硝子体検査(150点)は増殖型糖尿病性網膜症や網膜裂孔、網膜剥離、他硝子体索を伴う格子状変性、硝子体混濁を伴ったぶどう膜炎など網膜硝子体界面の病変で月1回請求できる。黄斑部変性症や通常の網膜静脈閉塞症では請求できない。
その他、病名と検査や投薬との整合性についての話がなされた。
(中京西部・佐野貴之)