看護職員離職率、09年度は11.2%/日看協調査、前年度比減少  PDF

看護職員離職率、09年度は11.2%/日看協調査、前年度比減少

 2009年度の常勤看護職員の離職率が前年度に続いて減少したことが分かった。4月21日、日本看護協会が発表した「2010年病院における看護職員需給状況調査」によると、09年度の離職率は08年度から0.7ポイント減となる11.2%だった。

 調査は看護職員の需給動向や労働の状況を把握するために毎年実施している。今回の調査は10年10月に全国の病院8774施設を対象に行い、全体の42.9%となる3766施設から有効回答を得た。

 新卒看護職員の離職率は前年度から0.3ポイント減の8.6%で、常勤看護職員とともに減少した。日看協は「短時間正職員制度の活用に対する啓発をはじめ、定着促進に向けた離職防止対策に効果が出ているのではないか」とみている。

●夜勤負担、一部職員に偏る
 日看協が初めて調査した一般病棟看護職員(非管理職)の積算夜勤時間では、一部の職員に負担が偏っている状況が明らかになった。夜勤が月80時間を超えていた職員は15.7%に上った一方で、入院基本料の施設基準である1人当たり月平均夜勤72時間以内の枠内となる「48.1時間−64時間」が26.9%で最も高かった。日看協は「夜勤負担が偏っている状況が示唆されている。夜勤負担が過剰にならない対策が必要」としている。一般病棟看護職員(非管理職)の月平均夜勤回数は3交代で7.8回、2交代で4.6回だった。

 夜勤負担の軽減に対する取り組みについて、就業規則などで夜勤時間や勤務間隔を規制している病院は20−30%台にとどまった。(4/25MEDIFAXより)

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