相楽東部の3首長と懇談  PDF

相楽東部の3首長と懇談

TPP反対運動への協力を依頼

 協会などでつくるTPP参加反対京都ネットワークの活動に賛同を寄せた首長との懇談をもつべく、共同代表の垣田理事長らが9月11日、相楽東部3町村を訪問した。南山城村、笠置町、和束町それぞれの首長と懇談し、賛同のお礼と今後の協力を依頼。3首長とも快く応じられた。全国町村会はTPP参加反対を鮮明にしているが、京都府内においては積極的な動きとなっておらず、もう一歩運動を進めるための重要な取り組みとなった。

 南山城村の手仲圓容村長は、日本の農業はただ商品を売るためだけでなく、良いものをつくりたいという思いがあり、それを汲み取って、食べ物を今一度見直す運動が必要だと強調。TPPも含めてこの国の最近の価値観がお金で左右される傾向にあることを批判した。地域の生産者は対抗して生き抜く力を養おうと努力もしているが、国に対して精一杯声を挙げねばならない。そういうときにネットのような存在はありがたいと話した。

 笠置町の松本勇町長は、過疎化が著しく特に若者の定住が減っているため、これからのまちづくりが大変厳しいと町の現状を説明。農業に従事する人自体も少なくなっているが、それでも地域を守るため、基幹産業である農業が潰されないようにしないといけない。ぜひ一緒に反対の運動を広げていきたいと話した。

 和束町の堀忠雄町長は、人間にとって優しい田舎の価値や農業の魅力、日本文化の素晴らしさを大事にして、侘び寂びを感じる地域づくり「茶源郷」を提唱。そうした価値観と真逆のTPPにより、農業や皆保険など大事なものを犠牲にしてしまうと取り返しがつかなくなると批判した。損得や便利さなどではない、数字では計ることのできない幸せ度を求めていきたいと述べた。
政府は国会決議に違反ネット学習会で坂口氏

 京都ネットは9月5日に学習会を開催し、「国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会」の坂口正明氏から最新情勢をきいた。坂口氏は、TPPは「守秘契約」のため公表されないが、国会での農水委員会決議の中に「交渉により収集した情報については、国会に速やかに報告するとともに、国民への十分な情報提供を行い、幅広い国民的議論を行うよう措置する」事項があり、政府はこの国会決議に反している。政府は情報開示の義務があると批判した。

25日にTPP学習会

 岡田知弘京大教授を講師に、10月25日(金)午後6時30分から中京区のコープイン京都にて学習会を開催。申込不要、無料。

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