発達障害者支援法見直しへ報告書/厚労省・検討会

発達障害者支援法見直しへ報告書/厚労省・検討会

 厚生労働省の「発達障害者支援の推進に係る検討会」の報告書が9月2日までにまとまった。2005年施行の発達障害者支援法が3年後をめどに見直されることも踏まえ、発達障害者支援の固有の課題について検討結果をまとめた。

 同検討会は発達障害者支援について(1)当事者とその家族に対する支援提供の流れに沿った課題、(2)発達障害者支援に携わる関係者の役割と課題―の2つの観点で整理した。

 当事者と家族に対する支援については、医療、保健、福祉、教育、労働など、さまざまな関係機関が連携を図りながら支援や研修を行う必要性を指摘し、連携システムの構築を強く求めた。支援に携わる関係者の課題では、医療機関や精神保健センターなどで専門的な支援を行う専門職の役割に言及。日常的な情報収集や研修への積極的な参加、さらにケースカンファレンスの実施などを通じて、的確に助言できるまで技術を高める必要性を指摘した。

 今後の方向性については(1)地域支援体制の整備、(2)支援手法の開発、(3)調査・研究の取り組み、(4)人材の育成、(5)情報提供・普及啓発―の各項目にまとめた。特に発達障害の診断や治療を行う医師など、専門的な支援を行う人材を養成するため、実地研修のシステムづくりに着手する考えを盛り込んだ。(9/3MEDIFAXより)

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