療養病床多いほど日数短縮/京都大・今中教授、DPCデータ分析
京都大大学院医学研究科の今中雄一教授は1月31日、各都道府県の医療計画策定担当者を対象とするセミナーで講演し、療養病床や回復期リハビリテーション病床などの医療資源が多いほど在院日数が短くなる傾向にあることや、病院の規模が小さくなるにつれて急性心筋梗塞(AMI)のカバー率が低くなるなどを、公開されているDPCデータを用いて説明した。
今中氏は、2次医療圏ごとに医療・介護資源と在院日数を比較。「股関節大腿近位骨折(手術あり)」は、療養病床が比較的多い相模原(神奈川)の平均在院日数が26.98日、比較的少ない区東北部(東京)では37.80日だった。
また、熊本(熊本)と京都乙訓(京都)で「脳梗塞(手術なし)」と「股関節大腿近位骨折(手術あり)」を比較した結果、医療資源の多い熊本の方が平均在院日数が短かった。
今中氏は五大がんとAMIの2次医療圏カバー率についても、開設者別・規模別に分析。その結果、病院の規模が小さくなるほどAMIのカバー率がゼロに近づくほか、五大がんでは、国立病院機構や都道府県立病院と比べ民間病院のカバー率が低くなる傾向も見られた。(2/1MEDIFAXより)