病院経営対策セミナー
未収金の防止・回収は実態把握と原因分析から
病院向け経営対策セミナーを7月25日に開催。(1)中村隆弁護士による「病院経営における未収金対策」、(2)損保ジャパンによる「情報システム保守費用削減対策」の2テーマの講演を行った。参加者は31人。
損保ジャパンは他社に先駆けて情報システム機器(パソコンやプリンタ等)のハードウェア保守費用を削減するコンサルティングサービス「System Cost Care」を展開している。病院経営の安定化に向けて、現在の定額保守契約費用の見直しを提案した。
中村弁護士は医療機関にとっての大きな柱は収入増と未収金対策。「医は仁術なり」との言葉と医療機関の健全経営をどう両立させるかが大きな課題である。未収金の実態を知り、原因をしっかり分析することが未収金の防止、回収対策につながる。未収金回収業務は担当者任せにせず、医療機関が組織的に行う。未収金患者が生活困窮者か、悪質滞納者かを見極め、回収方策を探る。生活困窮者には福祉制度の活用を促し、生活困窮ではない患者には啓発活動や丁寧な取り立てで医療費を徴収・悪質滞納者には医療機関職員でも比較的簡便にできる法的手続きの積極的活用が肝要と述べた。
質疑応答では、参加者から医療現場の切実な声と質問が多数寄せられ、解決に向けた具体的方策を探った。参加者アンケートでは「とても良かった」「法的手続きに興味を持った」との回答が多数を占め、今後は法的手続き、特に「少額訴訟」を実践したいとの感想が多く寄せられた。
(詳細はグリーンペーパー9月号に掲載)。