病院の人口当たり医師数、2.15倍の格差/08年調査
厚生労働省が11月26日に発表した2008年医療施設(動態・静態)調査・病院報告で、都道府県別の人口10万人当たりの常勤換算医師数(病院)が最大で2.15倍の格差があることが分かった。前年度より0.02ポイント拡大していた。全国平均の人口10万人当たり常勤換算医師数は147.2人だった。
08年度の人口10万人当たり常勤換算医師数が最も多かったのは高知県の216.6人。一方、最も少なかったのは埼玉県の100.7人だった。両県は、07年度も最多(212.1人)、最少(99.5人)だったが、高知県が4.5人増えたのに対し埼玉県は1.2人の増加にとどまり、格差が広がった。常勤換算医師数が全国平均を上回ったのは、東京都と西日本・北陸地方に集中していた。
一般病床の在院日数18.8日
病院の一般病床の平均在院日数は18.8日で、初めて19日を下回った。都道府県別で最も短かったのは神奈川の16.3日、最も長かったのは高知の23.7日だった。全病床の平均在院日数は33.8日。都道府県別で最短は東京の26.0日、最長は高知の53.4日だった。
産科の夜間救急、「ほぼ対応不可能」が8割
病院での救急対応の状況を把握した調査(静態調査)では、夜間・深夜の救急対応が「ほとんど不可能」な診療科として産科を挙げた病院が「不詳」を除く全病院の83.3%、精神科を挙げた病院が77.8%、小児科は74.5%、脳神経外科は71.5%だった。
一方、夜間・深夜の救急対応が「ほぼ毎日可能」な診療科として内科を挙げた病院は全病院の53.2%、外科は41.2%だった。
08年10月1日時点の病院数は8794施設(前年比68施設減)、一般診療所は9万9083施設(同449施設減)でともに減少。一般診療所のうち、有床診療所は899施設減少し、1万1500施設となった。療養病床数は病院で4042床減り33万9358床、一般診療所で1474床減り1万7519床となった。(11/27MEDIFAXより)