番号制度導入で保険者機能の強化を/民主WTで保険者が要望
民主党「社会保障と税の一体改革調査会」の社会保障・税番号検討ワーキングチーム(WT、座長=大久保勉参院議員)は11月8日、健保連、全国健康保険協会(協会けんぽ)、社会保険診療報酬支払基金の3団体からヒアリングした。ヒアリング終了後に会見したWT事務局長の三村和也衆院議員によると、3団体とも番号制度導入を進めるよう要望した。導入に賛成する理由として、いずれも事務効率化による保険者機能の強化を挙げたという。
また3団体とも、番号制度導入で共有する患者の個人情報項目について、政府が6月に「社会保障・税番号大綱」をまとめた後、それ以上に詳細な情報がないとして、より具体的な内容の検討を求めたという。
WTは来週、経済同友会からのヒアリングを予定している。11月中に提言をまとめ、党の調査会に報告する方針だ。
●「医療分野で個人情報保護強化の法整備を」健保連
健保連が提出した資料は、医療分野で個人情報の共有を進めるに当たり、個人情報保護強化のための法整備が必要と指摘。また、医療分野では電子化が遅れているとして、IT化促進を図ることも要望している。
協会けんぽは資料で、番号制度で個人の所得情報にもアクセスできることになった場合、所得によって給付額が異なる高額療養費の支給手続きが簡素化できることなどを説明した。支払基金は資料で、番号制度導入で可能になることとして患者単位で継続的に医療費動向を分析できることなどを挙げた。(11/9MEDIFAXより)