産科医の処遇改善、まだ不十分/日産婦医会が調査
日本産婦人科医会は12月8日、同会が実施した「産婦人科勤務医の待遇改善と女性医師の就労環境に関する2010年アンケート調査」の結果を発表した。勤務医の待遇に関する調査では、分娩手当支給率が54.1%で、07年の調査開始から初めて5割を超えたが、勤務時間や当直回数などに大きな改善は見られず、厳しい勤務条件が続いていることが明らかになった。
調査は全国の分娩取り扱い施設から有床診療所を除いた1142施設を対象に行い、有効回答は769施設(回答率67.3%)だった。
1施設当たりの常勤医師数は5.5人で、1カ月の推定勤務時間は平均313時間と前年比でほぼ横ばいだった。1カ月当たりの平均当直回数は前年より0.3ポイント増えた6.3回で、回答施設の救急や小児科などと比較して1.5倍だった。
また、女性の常勤医師の割合が35.2%と増加し、院内保育所の設置施設も55.4%で微増したが、病児保育や24時間保育の実施率が10%台にとどまった。(12/9MEDIFAXより)