生活保護でもユニット特養入所可能に/厚労省
厚生労働省は2011年度から、生活保護受給者がユニット型の特別養護老人ホーム(特養)に入所できるよう、利用者負担を軽減する事業の対象を拡大する。社会保障審議会・介護給付費分科会がまとめたユニット型特養の整備推進方針を受け、高齢者が所得状況に関わらず入所できるよう支援する。
厚労省は、特養などを運営する社会福祉法人が「持ち出し」で生計困難者の利用者負担を軽減する場合の費用を一部助成する「社会福祉法人等による生計困難者に対する介護保険サービスに係る利用者負担額軽減制度事業」を実施している。生活保護受給者は同制度の対象となっていないが、11年度から、ユニット型特養の居住費相当の自己負担額に限り対象に加える。
生活保護受給者は原則、居住費負担が発生するユニット型特養には入所できないが、同制度を利用すれば居住費負担がゼロになるため入所可能となる。08年度には市町村の84.9%が、サービス別では特養の約71%、地域密着型特養の約60%が同事業を実施。
11年度予算案では約13億円を計上した。
生活保護受給者のユニット型施設入所をめぐっては、社会保障審議会・介護給付費分科会で「生活保護受給者についてもユニット型施設への入所が可能となるよう、支援制度の在り方について検討すべき」との意見をまとめていた。(2/7MEDIFAXより)