理事提言/わかりやすく、ためになる!開業医の雇用助成金活用法
経営部会 北村裕展
昨年秋から顕在化した雇用不安に伴い、国による雇用対策の助成金改定や創設が相次ぎでてきました。開業医も活用できる助成金、奨励金を分類すると、左表のようなものがあります。
それ以外にも、雇用している従業員の待遇改善のためには、中小企業雇用安定化奨励金、中小企業子育て支援助成金、育児休業取得促進等助成金、自立支援レベルアップ助成金、中小企業定年引き上げ等奨励金、などが利用できます。
さらに、不況による患者減などによって、一時的に事業を縮小しなければならない場合には、雇用調整助成金の活用も考えられます。
助成金等を受給するには、それぞれの受給要件がありますが、それとは別に?雇用保険の適用事業主であり保険料の滞納がないこと、?出勤・賃金に関する書類を整備保管していること、?労働関係法令の違反を行っていないこと―の条件がある場合が多いので、点検しておく必要があります。助成金の財源の一部は、事業主が支払っている雇用保険料です。事業主は受給する権利をもっているわけですから、その権利を行使し、雇用管理、医院経営の改善にぜひ活用したいものです。
大変厳しい医業経営環境にも関わらず、地域医療の要として使命を果たしておられる開業医・会員の諸先生方に少しでも役に立つよう協会では、社会保険労務士や税理士による講習会やセミナーを開催しています。ぜひ参加していただくようお願いいたします。
また、経営や雇用管理など無料の相談室を設けています。予約制ですので、事務局まで一報下さい。
※「医療機関で使える助成金制度」の映像は「保険医専用サイト」に掲載。