理事提言 総務部会 有井悦子  PDF

理事提言 総務部会 有井悦子

会員の声にお応えして

 季節を二つ遡る1月28日、総会に伴わない第190回定時代議員会を初めて担当し、出席者の多さに感じ入りました。病医院や訪問での診療の合間に、遠方からも、冷え込むインフルエンザで忙しい季にも拘らず。けれども、協会からの活動報告、方針の提案に代議員から全く意見が出なかったことに愕然とし、協会運営の楔として重く受けとめています。医療政策の先行きの厳しさや、専門医制度の解りにくさで、質問すら出しにくい状況はありましたが、早速に3月度代議員会アンケートで意見を伺いました。

 そして、「偏った政治色から抜け出して」という率直なご意見を頂戴しました。当方も一会員の頃はそのような印象を受けており、理事就任後、早速に何人かの理事の先生方に機会を得てお尋ねしました。本当に、それぞれの信念やお考えをお持ちですが、保険医、国民に対し、“是々非々”という素晴らしい姿勢の下で、心を寄せて活動されていることが判りました。1年が経ち、他の新任理事も、そのことに敬服しているとのことでした。

 それから「身近な、なかなか本心から言えないような問題を取り上げて」とのご要望には“困ったときの保険医協会”の本領を発揮したいと思います。世の定年の年齢で理事に就任し、身近なこととして、遺言、相続の学習会、開院時のみならず、先輩方が大変ご苦労された閉院のサポートの必要も感じます。また、余力を残して閉院された会員の先生方と、情報を共有して活動し、文化を愉しみ、余生をともにある準会員制度を思い描きます。

 1年半程前の保険医新聞の「私だってクラシックばかり聴いているわけではありません」という会員投稿が心に残って、総会懇親会で喜んでいただけそうな企画が実現します。参加されたアルバムがグラミー賞にノミネートされた伊藤君子さんが素晴らしい唄を聴かせて下さいます。また、昨冬の文化講演会のアンコールに応え、伊藤若冲に与謝蕪村を加えて嵯峨芸大の佐々木正子先生にご登壇いただきます。“かけあい漫才のよう”と自認される京都国立博物館館長、佐々木丞平先生とのご夫婦講演が実現しますよう七夕に願います。

ページの先頭へ