特定看護師の創設に「疑念」/保団連・政策部長談話
保団連の三浦清春政策部長は12月6日、特定看護師(仮称)の創設に関する談話を発表し、医療の質や安全性、看護の充実などの観点から「創設へは疑念」との見解を示した。保団連事務局によると、談話は保団連の総意ではなく、保団連全体の考えは現段階でまとまっていないという。
談話によると、特定看護師の創設によって看護業務の範囲が拡大した場合、仕事量の増加に伴い、看護師不足に陥ると懸念。業務範囲の拡大を議論する前に、国の責任で看護師教育・養成を強化し、看護師が安定して就業できる条件を整備して、就業看護師を増やすよう求めた。その上で「看護師に新しい資格を導入し、医師の業務の一部を肩代わりさせることが、地域医療の崩壊を食い止め、医療再生へ踏み出す切り札になる認識は安易な発想」と指摘した。
事務局によると、談話は12月5日の理事会で承認を受けた内容。政策部長の談話として発表したことについて「担当専門部として意見を示すことで、内外の議論に一石を投じたかった」としている。(12/7MEDIFAXより)