特定疾患、11疾患の認定基準了承/「スタートは大臣の判断」
厚生労働省の特定疾患対策懇談会(座長=金澤一郎・日本学術会議会長)は9月17日、2009年度補正予算で特定疾患治療研究事業に追加するとした11疾患の認定基準を大筋で了承した。
新たに認定基準が了承されたのは▽間脳下垂体機能障害▽家族性高コレステロール血症(ホモ接合体)▽脊髄性筋萎縮症▽球脊髄性筋萎縮症▽慢性炎症性脱髄性多発神経炎▽肥大型心筋症▽拘束型心筋症▽ミトコンドリア病▽リンパ脈管筋腫症▽重症多形滲出性紅斑(急性期)▽黄色靱帯骨化症―の11疾患。これらの疾患は、麻生政権下で策定された09年度補正予算で特定疾患治療研究事業に追加することとなり、研究班が認定基準や臨床調査個人票の様式を検討してきた。
だが、鳩山政権は、09年度補正予算の凍結・見直しを明言している。厚労省健康局疾病対策課の担当者は終了後、記者団に「医学的、技術的に詰めるところは詰めた。事業がスタートできるかどうかは大臣の判断だ」と話した。
また、同日の会合では、すでに特定疾患治療研究事業の対象となっている2疾患について、名称の変更を了承した。変更となったのは「肺動脈性肺高血圧症」(旧名称「原発性肺高血圧症」)と「慢性血栓塞栓性肺高血圧症」(「特発性慢性肺血栓塞栓症(肺高血圧型)」)。さらにこれら2疾患とプリオン病の計3疾患について、認定基準と臨床調査個人票を一部修正した。(9/18MEDIFAXより)