無過失補償制度創設で議論開始/厚労省検討会、原因究明含め  PDF

無過失補償制度創設で議論開始/厚労省検討会、原因究明含め

 厚生労働省は8月26日、「医療の質の向上に資する無過失補償制度等のあり方に関する検討会」の初会合を開き、制度を創設する場合の考え方や、医療事故の原因究明・再発防止の仕組みも含めた検討を開始した。

 岡本充功厚生労働政務官が主宰する同検討会は、政府が4月に閣議決定した規制・制度改革に係る方針を受けて発足し、保険診療全般を対象とする無過失補償制度に関する課題を整理し、補償の範囲や水準、審査や費用の負担などについて報告書にまとめる。検討会はこの他、7月に閣議決定された消費者基本計画に基づき、医療分野の事故の原因究明と再発防止に関する枠組みを検討する役割も担う。事故調査制度の在り方などもテーマとする見通し。厚労省によると、報告書の取りまとめの時期は年度内にこだわらない。

 岡本政務官は冒頭、「民主党は野党時代から事故調の問題、無過失補償制度について議論を重ねてきたが、詰めの部分で課題が残っていた。より良い制度の構築に向けて頑張っていきたい」と述べた。

●WGのスタートも視野
 意見交換では、補償と原因究明・再発防止の議論の進め方を質問する意見が複数上がり、大谷泰夫医政局長が「ワーキンググループ(WG)のようなものを立ち上げて議論することもある」と答えた。座長に選ばれた里見進・東北大病院長も「議論するテーマに分けてWGをつくる、ということも含めて議論したい」とした。(8/29MEDIFAXより)

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