無医地区・無歯科医地区ともに減少/厚労省調査
厚生労働省は10月22日、「無医地区等調査・無歯科医地区等調査の概況」を発表した。住民が医療機関を利用することが困難な「無医地区」は2009年10月末時点で全国に705地区あり、前回04年調査(787地区)と比べて減少した。無歯科医地区は930地区で、これも前回調査(1046地区)と比べて減少した。無医地区、無歯科医地区共に調査ごとに減少している。
無医地区は、都道府県別で見ると北海道、広島、高知の順に多い。減少傾向にある中、福井、兵庫、沖縄など12府県では増加した。無歯科医地区も、北海道、広島、高知の順に多く、群馬、静岡、奈良など9都県では増加した。東京都は、無歯科医地区がゼロから2となった。
減少の要因について、厚労省医政局指導課救急・周産期医療等対策室は「厚労省として無医地区に医療機関の設置を支援しているほか、過疎化により無医地区の定義から外れたり、交通機関の発達で無医地区の状態が解消されたりしたからではないか」と分析している。
「無医地区」とは、半径4kmの区域内に50人以上が居住しており、容易に医療機関を利用することができない地区。「準無医地区」は、都道府県が無医地区に準じた医療の確保が必要と判断し、厚生労働大臣が適当と認めた地区。(10/25MEDIFAXより)