災害復旧費、半壊などに116億円/厚労省が保団連に回答
東日本大震災で一部損壊から半壊までの被害を受けた医療機関(病院・医科診療所)が、国の医療施設等災害復旧費補助金を申請した合計額が、7月28日現在で116億1900万円に上ることが分かった。8月11日に参院議員会館で意見交換会を開いた保団連が、厚生労働省への交渉の中で回答を得たとして報告した。
合計額は被災3県の公的病院57施設、民間病院66施設、公的診療所9施設、民間診療所144施設が、交付申請の協議書に記載した協議額をまとめたもの。7月下旬から実地調査が始まっており、交付額が決定した施設から順次補助金が交付される。全壊となった医療機関からの申請額については、自治体の復旧計画などが調整段階にあるため、集計できていない。
●復旧向け医療貸付は28.2億円
また、保団連の質問に対する厚労省の回答によると、8月5日現在で福祉医療機構が災害復旧資金として医療貸付を行った合計額は28.2億円だった。
発災直後からニーズが発生する長期運転資金貸し付けの実績は、病院6件に9億6300万円、医科診療所27件に3億8350万円、歯科診療所50件に4億720万円だった。機械購入資金の貸し付けは医科診療所2件に2000万円、歯科診療所6件に5650万円で、機械購入での病院への貸し付けはなかった。建築資金については病院3件に3億7000万円、医科診療所3件に1540万円、歯科診療所7件に8200万円となった。貸し付け対象はいずれも民間施設。
厚労省は11年度第1次補正予算で医療貸付の原資として1436億円を拡充した。(8/16MEDIFAXより)