混合診療拡大中止の患者署名にご協力を!
副理事長 渡邉賢治
京都府保険医協会はこれまで皆保険制度の形骸化を招く恐れのある混合診療に反対してきていますが、今回の「患者申出療養」は、医療のあり方に関わる大きな問題をはらんでいます。この仕組みは、患者の自己負担と医療保険の財政を使って、治験など通常の臨床研究の対象にできないハイリスク患者さんへの先進医療の実施や治験薬の投与、国内未承認薬の使用や先進医療としての実施計画が作成されていない技術の実施などを認めるという「実験的医療」というべきものです。その治療によってもたらされた健康被害は、患者や医師、医療機関の責任となります。
協会は、必要な医療は「保険で良い医療」をという立場であらゆる混合診療の拡大に反対しています。
安倍政権はこの「患者申出療養」を1月通常国会で健保法改正案に盛り込み提出しようとしています。これに対し、協会は「混合診療拡大中止を求める」市民・患者署名活動に取り組んでいます。協会としては久しぶりの署名活動です。
目標は1万筆の署名を集め、安倍首相、塩崎厚労大臣宛に届ける予定です。
署名はまだまだ目標数まで集まっていません。政府・国会要請行動を3月中旬に計画しており、それまでになんとか目標に達したいと思います。そこで今一度会員の先生方のご協力をお願いしたいと思います。
署名用紙は1枚で8人連記になっています。現在、会員数は2422人(14年12月31日)です。会員の先生が一人1枚の署名を集めていただくと、それだけで19376筆となり、目標を達成することができます。
受付等に署名用紙を置いていただけるだけで、患者さんに読んでいただけますが、それだけでは署名につながりません。先生方の「混合診療拡大中止の署名をしてね」の一言が大事です。
署名提出は3月中旬
診療中に署名を訴えることは、いつもの診療以上に労力が必要ですが、そのことで患者さんとのつながりが強いものになるのではないかと思います。
また、今の医療の問題点などを患者さんに伝えることもできると思います。
署名活動は、これを通じて、患者さんとともに医療の改善を求める運動を広げていく一つの方法になると思います。
署名用紙を再度、5枚お送りさせていただきます。署名1人の用紙でもかまいません。多くの会員の先生からの返送をお待ちしております。ご協力をよろしくお願いいたします。