消費税10%に/経団連の成長戦略
日本経団連は4月13日、「豊かで活力ある国民生活を目指して」と題する成長戦略を正式に発表した。社会保障の安定財源確保に向け、消費税率を2011年度から2%ずつ上げて早期に10%とするよう提言。20年代半ばには最低でも欧米諸国並みの10%台後半にする必要があるとした。
この日は経済同友会も高齢化を見据えた「長寿立国」などを柱とする成長戦略を発表した。両団体とも成長を続けるアジアの活力を取り込むことを提案。政府は6月をめどに成長戦略や中期財政フレームをまとめる予定で、経済界の主張の反映を強く求めていく考えだ。
経団連の成長戦略は、消費税率の引き上げとともに、所得税の各種控除の見直しも提言。低所得者層には生活必需品の消費税定額還付などで負担軽減を図るとしている。一方で企業の国際競争力維持のためとして法人税の実効税率を国際水準の30%に引き下げることを要請している。社会保障・税共通番号の早期導入も求めている。
【共同】(4/15MEDIFAXより)