消費税言及避けるも「社会保障安定財源の確保を」/
政府税調が答申
政府税制調査会は11月28日、2009年度税制改正の答申を取りまとめ、麻生太郎首相に提出した。社会保障については「社会保障国民会議の最終報告が、あらためて示しているように、高齢化の進展などにより社会保障給付が経済の伸びを上回って増加していくことは明らかだ」と強調。当面は、景気対策を優先せざるを得ないにしても、将来世代に負担を付け回ししないため「年金・医療・介護などの社会保障給付などに必要な財源を安定的に確保することは、国民の安心のために喫緊の課題だ」と訴えた。その上で政府に対し、追加経済対策(生活対策) で年末までに策定するとしている「中期プログラム」で、税制の抜本改革の実施時期を明らかにするよう強く迫っている。消費税については、言及を避けた。
答申では、税制の抜本改革を進めるに当たり、とりわけ社会保障の安定財源確保について「受益(給付) と負担の関係を国民に分かりやすく示し、国民の理解を得ながら改革を実現する必要がある」と指摘。政府の「中期プログラム」を踏まえ、政府税調は「社会保障の機能強化・効率化と国・地方を通じた安定財源の確保とその在り方」などについて、さらに議論を深めるとした。(12/1MEDIFAXより)