消費税増税の中止を求め国会議員に緊急FAX要請  PDF

消費税増税の中止を求め国会議員に緊急FAX要請

 政府は3月30日、消費税増税法案を閣議決定。これに先立つ民主党の党内審査では紛糾が続き、火種を残しての了承となった。こうした状況の中、協会は増税中止を求める緊急要請を21日に行った。要請は、深刻なデフレのもとでの消費税増税は国民の生活を困難にし、国民を医療から遠ざける結果を招くとして増税中止を求めるもの。民主党政調会長の前原誠司衆院議員など京都選出の同党国会議員10人にFAXで送信した。

「消費税の増税中止を求める要請」の要旨

 現在、政府が進めようとしている、「社会保障・税一体改革」についての毎日新聞の世論調査では、政府が検討している消費税増税で社会保障制度が安定すると「思わない」との回答が79%、消費税率引上げに対しては58%が反対と回答しています。

 これは、1989年に消費税3%が導入されて以来、社会保障制度が安定した実績がないばかりか、1997年、消費税5%への引上げ、所得税・住民税の特別減税廃止、医療費負担増など約8・6兆円の国民負担増を行った結果、景気が一気に落ち込んだことを国民は痛みをもって実感しているからです。

 今また、深刻なデフレや雇用の縮小・格差拡大、震災に伴う倒産等の増大の中で、「社会保障・税一体改革」の名の下に、消費税増税、年金削減、復興増税、子ども手当の減額など、総額20兆円にもおよぶ負担増を実施すれば、国民生活・日本経済は致命的な打撃を被り、税収全体が更に減少することは明らかです。

 現在でも消費税分を転嫁できない中小零細業者などから、消費税が増税されればもう営業が続けられないとの悲鳴が上がっています。

 国民の生活が困難になれば、病気になっても医療機関にかかれず、重症化を招くことが何よりも心配されます。

 社会保障制度安定のためにする消費税増税が国民を医療から遠ざける結果を招きます。

 今、政治が行うべきは雇用改善と経済成長、国民生活を支えるための所得再分配機能を十分に発揮できる税制改革であり、消費税増税ではありません。現下での消費税率引き上げは最悪の政策的選択といわざるをえません。

 以上より、下記の点につきまして貴職のご理解・ご尽力を賜りますようお願いいたします。

 一、消費税増税法案の閣議決定・国会提出をやめること

 2012年3月21日
京都府保険医協会
理事長 関 浩

 

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