消費税含む税制改革「一刻も早く着手を」/藤井調査会が提言
民主党の「税と社会保障の抜本改革調査会」(会長=藤井裕久・元財務相)は12月6日、社会保障の財源として消費税の重要性を指摘し、消費税を含む税制の抜本改革に「政府は一刻も早く着手すべき」とする提言をまとめた。今後、政府・与党で検討した上で、国民的な議論を行い、党派を超えた議論を呼び掛けていくとしている。
提言では、社会保障の財源は税制全体で確保するが、その中でも「消費税は非常に重要」と位置付けた。その上で「消費税を含む抜本改革に政府は一刻も早く着手すべき」と明記した。消費税については「社会保障の目的税とすることを法律上も、会計上も明確にする」よう求めた。
p 提言ではまた、低所得者ほど負担感が重くなる消費税の「逆進性」対策にも言及し「消費税率が一定の水準に達し、税・社会保障全体の再分配を見てもなお必要となった場合」に検討するよう提案。その場合、物品によって税率が異なる消費税の複数税率は「制度が複雑となり、政治的な要因が働きやすい」と問題点を挙げ、制度が簡素で透明性の高い還付制度を「優先的に検討」するよう求めた。
消費税の引き上げ幅や増税の時期については言及していない。(12/7MEDIFAXより)