消費税・たばこ税上げで財源確保を/健保連の平井会長が見解
健保連は7月30日、政府が29日に閣議了解した2009年度予算概算要求基準に対する平井克彦会長の見解を発表した。
07年から継続する社会保障費の2200億円削減については「一律的な歳出削減がもたらす『歪み』が、社会保障の機能と国民生活の安定を損なう」と危惧した上で、08年度予算編成で厚生労働省が提案した被用者保険間の財政調整はこの歪みを端的に示していると指摘。その実態は格差解消を名目にした「政管健保への国庫負担の『肩代わり』」とし、今後こうした支援措置に応じることは「絶対ない」と強調した。
一方、08年度健保組合予算の集計では高齢者に関する支援金・納付金が急増し、収入に対する支援金などの割合が45%を超えたほか、赤字額も6300億円に達するなど深刻な事態に陥っていると指摘。今後「前期高齢者医療制度」への公費投入が不可欠になると見通した。
さらに、社会保障予算は「将来を展望した制度改革の積み重ねを基に編成すべき」とし、06年の法改正が所期の成果を得られるように努めることと併せ、消費税やたばこ税の引き上げなどによる社会保障の安定的な財源確保を強く求めた。(7/31MEDIFAXより)