消費増税、税率明示で調整/閣僚協議、民間代表加え改革案議論
政府は1月19日、税と社会保障の一体改革に関する閣僚協議を首相官邸で行い、6月の改革案策定に向け、経済界や労働界の代表などを加えた議論の場を新たに設ける方針を決めた。今後、議論を本格化させ、改革案に消費税率の上げ幅や増税時期などを明示する方向で調整を進める。
協議には、与謝野馨社会保障・税一体改革担当相、枝野幸男官房長官、玄葉光一郎国家戦略担当相(民主党政調会長)らが出席した。
改革案は、藤井裕久官房副長官が2010年12月に会長(当時)としてまとめた民主党の「税と社会保障の抜本改革調査会」の中間報告をたたき台とする。
閣僚協議では、与謝野担当相が一体改革の具体案を取りまとめ、党政調会長を兼務する玄葉戦略相が与野党協議を担当することを決めた。枝野官房長官と藤井副長官が全体を統括する形で総合調整役を担う。野田佳彦財務相や細川律夫厚生労働相もメンバーとなり、週1回程度のペースで協議する。藤井氏の後任の党抜本改革調査会の会長には仙谷由人前官房長官が就任する。
経済界や労働界の代表などが参加する議論の場は、10年10月に設置した政府・与党社会保障改革検討本部(本部長・菅直人首相)の傘下に置く考えだ。
枝野官房長官は議論の状況をにらみ、政府・与党案を取りまとめる前に与野党協議を呼び掛ける意向を表明した。ただ、野党側は反発しており、難航が予想される。(1/20MEDIFAXより)