浜岡原発1、2号機廃炉を決定/中部電、6号機を新設
中部電力は12月22日、取締役会を開き、長期運転停止中の浜岡原発(静岡県御前崎市) 1、2号機(沸騰水型軽水炉) を廃炉にし、代わりに6号機を新設する計画を正式決定した。原発の新規立地が難航する中、国はすでに原発のある場所で廃炉と新設を行う「リプレース(置き換え)」戦略を打ち出している。浜岡原発の計画はその初ケースとなる見込みだ。
ただ、浜岡原発の場所が東海地震の想定震源域のほぼ中心にあるため、6号機の新設計画に対しては不安を抱く住民から反発の声も出そうだ。
1、2号機(出力計138万キロワット) は運転開始から30年以上経過した古いタイプの原子炉。2011年の再稼働を目指していたが、耐震工事などの費用が数千億円かかる見通しとなっていた。このため、4000億円程度で建設できる最新鋭の原子炉を1基建設した方が経済的と判断した。
1、2号機の廃炉に伴い09年3月期連結決算で約1550億円の特別損失を計上する。
6号機は5号機の東側に建設する。改良型沸騰水型軽水炉で出力は140万キロワット。【共同】