治療せず放置が約4割/保団連が歯科アンケート
保団連が実施した歯科医療に関する受診動向などのアンケートによると、約4割の人が自覚症状があるにもかかわらず治療せず放置していることが分かった。保団連が1月27日、結果を発表した。アンケートを受けたほぼ全員が歯は体の健康と関連していると考え、歯の健康の重要性を認識している一方、時間や費用を理由に治療しない人がいる現状が明らかになった。
アンケートは2010年10月から約3カ月間、歯科医療の改善に役立てようと初めて実施。佐賀、沖縄両県を除く45都道府県で回答が得られ、回答数は1万129人(男性3831人、女性6199人)。
「治療せずそのまま放置しているところがあるか」の質問に対し、全体の36.6%(男性40.6%、女性34.1%)が「ある」と回答。20−50代の各年代で4割以上が放置していた。治療しない理由は「時間がない」が52.0%で最も高く、次いで「費用が心配」(34.5%)、「治療が苦手」(32.1%)が続いた。
また、「歯は全身の健康にとってとても大切」と考える人は95.3%で、「少し大切」(4.1%)と合わせると因果関係を認める回答は99.4%だった。保団連は「歯と全身の健康の関連や重要性の理解が国民に広がっている」と評価する一方、「自分の歯を残すためにも、医療経済の面からも早期発見・早期治療が大切で、放置を改善することは大きな課題」と分析し
た。(1/31MEDIFAXより)