民主と日医、実務者レベル協議/特定看護師など議題  PDF

民主と日医、実務者レベル協議/特定看護師など議題

 民主党と日本医師会は3月9日、東京都内のホテルで勉強会を開き、厚生労働省が法制化を目指す「特定看護師(仮称)」など、医療政策の課題について意見交換した。民主党側からは、衆参両院の厚生労働委員会の理事らが出席。日医側からは、常任理事全員が参加した。勉強会は「実務者レベルの政策協議」との位置付けで、今後も継続的に開催する考えだ。

 日医側が▽長妻昭厚生労働相の所信表明に対する日医の見解▽公益法人制度改革▽特定看護師▽出産育児一時金―の4つの課題を説明し、意見交換した。

●既得権守ろうとしている?/民主側から批判も

 特定看護師をめぐっては、日医が「新たな資格の導入により現場は混乱する上、業務を限定することが、逆に業務範囲の縮小につながる」とし、あらためて反対の姿勢を伝えた。民主党側からは「これまでの医療提供体制の問題の中で(看護師の)業務拡大という話が出ている。現場の視点が大事なのに、日医はこれまでの既得権を守ろうとする動きをしているのではないか」と批判する声が上がった。

 公益法人制度改革については、母体保護法が改正され、人工妊娠中絶を行うことができる医師の指定は「公益社団法人たる医師会」が行うこととされた。日医は「都道府県医師会が一般社団法人となった地域は、指定医の空白地帯となる」と指摘した。

 さらに日医は、出産育児一時金を55万円まで引き上げるとした民主党マニフェストの実現を要望。民主党側からは、直接支払い制度の実施が困難な医療機関への対応について質問があり、日医は「猶予措置が必要」と回答した。(3/10MEDIFAXより)

ページの先頭へ