母子、老齢加算の復活求め声明/京都弁護士会
生活保護制度で1人親世帯と高齢者に上乗せ支給していた母子加算、老齢加算の廃止について、京都弁護士会(会長=村井豊明)は「貧困の定着化、連鎖につながっている」として加算復活を求める会長声明を採択し、6月26日に首相や衆参議長らに送付した。
声明は不況下での大量解雇問題に触れ「廃止は社会情勢に逆行し、約9万の1人親世帯、約50万の高齢世帯に深刻な影響を与えている。弱者切り捨ての政策だ」としている。老齢加算は2006年3月、母子加算は09年3月で廃止された。廃止は生存権を保障した憲法25条に反するとして、京都など全国10地裁・高裁で廃止決定の取り消しを求めて係争中だ。母子加算を復活させる法案は6月26日、参院本会議で民主など野党の賛成で可決された。しかし、衆院は与党が多数を占め、成立は困難な見通し。