次期薬価改革の骨子了承、長期品等の引き下げが決定/中医協  PDF

次期薬価改革の骨子了承、長期品等の引き下げが決定/中医協

 厚生労働省は12月21日の中医協薬価専門部会に、次期薬価制度改革の骨子案を提示、了承された。骨子では後発医薬品の使用が政府目標と比べ遅れている分を一定程度埋め合わせる必要があるなどとして、「長期収載品等の薬価を一定程度下げる」と明記。部会終了後の総会でも了承されたため、長期収載品等の追加引き下げの実施が決定した。引き下げ率や捻出する薬剤費削減額は厚労、財務両省の大臣折衝で決まる見通し。

 骨子の内容は前回12月16日の部会で了承された骨子(たたき台)とほぼ同じだが、前回部会で診療側や支払い側委員から上がった意見を踏まえ表現を若干修正している。

 修正点は2カ所。そのうち長期収載品等の引き下げに関する項目では、後発品使用の遅れの責任が製薬企業だけにあるような表現になっているとの指摘などを踏まえ、「使用促進は医薬品業界はもとより行政、医療関係者など国全体で取り組むべき課題だが政府目標に達していない。使用促進は医療費の効率化に有益であることを考慮し、新薬創出加算の議論とは別に製薬業界の負担分として長期収載品等の薬価を一定程度引き下げる」などと修正した。

 厚労省保険局の吉田易範薬剤管理官は、「製薬企業の負担分」という表現を残した理由について、「後発品使用が目標に達していない分について、全部ではなくその一部を企業に協力してもらうということを明確化するためあえて残した」と説明した。(12/22MEDIFAXより)

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