核燃、年内本格操業は困難に/試運転終了をまた延期へ
日本原燃は7月29日、装置の不具合で中断している使用済み核燃料再処理工場(青森県六ケ所村) の試運転の終了時期を、7月末から秋まで延期する方針を固めた。
近く正式決定し、国に報告する見通し。試運転が終了しても、地元と安全協定を結ぶなどの手続きが必要で、工場の年内の本格操業開始は困難になった。
再処理工場では、高レベル放射性廃液のガラス固化体を製造するための溶融炉の不具合で2007年末から約半年にわたり試運転が中断。国に改善策を提出して了承を受け、8月2日に再開したが、新たに廃液が流れにくくなる不具合が発生したため、わずか1日で再び中断した。
原燃は原因解明を急いでいるが、装置の点検や原因分析に時間がかかるとみて終了時期の大幅な延期に踏み切った。延期が正式に決まれば、06年3月の試運転開始以降、今回で5回目となる。【共同】