柏崎刈羽原発「運転再開急ぐな」/科学者らが声明
2007年7月の新潟県中越沖地震で被災した東京電力柏崎刈羽原発に対し、技術者や地震研究者らでつくる「柏崎刈羽原発の閉鎖を訴える科学者・技術者の会」が9月28日、東京都内で発足1周年集会を開き、十分な調査をしないまま運転再開を急ぐのは危険だとする声明を出した。
声明は、設備の損傷や過小評価されていた活断層の検証が不十分なのに、東電は被害が少なかったとみられる7号機などの運転再開を急ぎ、経済産業省原子力安全・保安院も黙認していると指摘。被災の全容を明らかにし再開を安易に認めないよう、保安院や国の原子力安全委員会に求めた。
同会は、石橋克彦神戸大名誉教授(地震学) や山口幸夫原子力資料情報室共同代表らが「周辺で再び大地震が発生するかもしれない」として07年8月に結成した。【共同】