東京都が介護・医療で厚労省に要求
東京都福祉保健局は7月6日、「国の施策及び予算に対する東京都の提案要求」を厚生労働省に提出した。人件費の地域差を考慮して地域区分ごとに設定している介護報酬の上乗せ割合について、2012年度介護報酬改定で見直すことなどを求めている。
要求書では、介護報酬の上乗せ割合について「物件費や地価の地域差を反映したものとなっていないため、大都市東京の実態と乖離した低い水準」と指摘。東京都の上乗せ割合を引き上げる必要性を指摘する内容となっている。
行政刷新会議の議論で俎上に載っている訪問看護ステーションの一人開業の解禁にも触れ「夜間、緊急時の対応が困難で、看護師が急病などの際はサービス提供そのものが停止する恐れがある」と指摘。現行の人員基準である常勤換算2.5人以上を踏まえ「適正な員数」とするよう求めた。一人開業を認める場合は、十分に要件を検討し、継続性と安定性を担保する方策を講じることも求めた。
療養病床再編をめぐっては、東京では高齢者人口当たりの療養病床数が全国平均を大きく下回っているとし「医療療養病床と介護療養型老人保健施設などの整備が急務」と主張。医療療養病床の充実や、介護報酬による介護療養病床から介護療養型老健への転換支援などを求めた。(7/7MEDIFAXより)