本体改定率「据え置き・抑制」と判定/政策仕分け、財務色濃く  PDF

本体改定率「据え置き・抑制」と判定/政策仕分け、財務色濃く

 政府・行政刷新会議による提言型政策仕分けは11月22日、ワーキンググループBで医療サービスを取り上げ、次期診療報酬改定の本体改定率について評価者は▽プラス改定=0人▽据え置き=6人▽抑制=3人との判断を示した。その上で、こうした評価者の意見があったことを「重く受け止めて対応すべき」と取りまとめた。

 改定率に関する資料は財務省が説明した。医療費を36兆円とし、診療報酬を1%引き上げると医療費が約3600億円増え、国民負担も増すと指摘。医療費負担の内訳を、税37%、保険料49%、患者負担等14%とした場合、診療報酬1%引き上げで税が約1350億円、保険料が約1750億円、患者負担が約500億円増加すると解説した。さらに物価や民間賃金、公務員給与が下がっている中で、医師給与だけは増加傾向にあるとも指摘。その上で「診療報酬本体の引き上げは国民の理解が得られず、引き下げはやむを得ないのではないか」と問題提起した。その後の議論が診療科や地域ごとの医師の偏在問題などに移り、改定率の増減についてはさほど意見が交わされない中で、最終的に評価者の意見を集約。財務省の提案がワーキンググループの取りまとめとして色濃く反映される結果となった。

 「今後重点を置く医療サービス」や「病院勤務医の待遇改善策」も論点に上がった。ワーキンググループの取りまとめ結果は、病院勤務医と開業医の収入均等化や、診療科ごとの医師の偏在を踏まえ、メリハリの利いた改定を求めるという内容。こちらも財務省の提案を強く反映した形で結論を取りまとめた。

 財務省は資料として、2011年6月実施の医療経済実態調査を基にした開業医の「診療科別医師収入」を提出。眼科の収支差額が約3500万円なのに対し、外科の収支差額は約1400万円で、厚生労働省の外口崇保険局長は「n数が少なく、われわれもこれを基にしていない」と発言したが、評価者からは「公費を投入しているにもかかわらず、なぜ全数調査しないのか」「サンプル調査であること自体が問題」との指摘があった。

 評価者は今回の社会保障仕分けの趣旨について、世代間の不公平感を国民目線で審議することに主眼を置いたと説明している。内閣府が提示した資料によると、社会保障給付の一生涯の受益と負担を世代間で比較した場合、60歳以上では4875万円の受益超過となるが、20代では1660万円の負担超過となる。(11/24MEDIFAXより)

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