未収金防止・回収マニュアル公表/四病協
四病院団体協議会は3月5日、未収金の発生防止と発生した際の回収の手順をまとめたマニュアルを公表した。発生防止マニュアルでは、受付時の対応や院内体制整備のポイントを整理。回収マニュアルでは、保険者徴収を基本的な回収方法として位置付けた。
発生防止マニュアルでは、受付時に保険証や身分証明書の提示を求めてコピーを残し、請求先を確実に把握することとし、保証金を預かることや、クレジットカードやデビットカード、医療費用ローンを活用するなど、未収金防止策を解説。院内に未収金担当部門や委員会を設けるなど、院内体制の整備についても言及している。
資格喪失後の保険証で医療機関を受診した場合、医療機関では保険証が有効かどうか確認することができず、レセプトの返戻を求められるケースについては、「システム上の問題で、保険者側に責務がある」(千葉潜委員)として、「保険証の確認が医療機関で行われたことが事実であり、コピーや確認履歴が残っているならば返戻に同意しない。病院の過失はない」と明記した。
回収マニュアルでは、未収金が発生した場合の回収の手順を整理。電話や自宅訪問、内容証明などによる督促を行ってもなお支払いがない場合には保険者徴収や訴訟、債権回収会社の活用を検討することとしている。
基本的な回収方法は、保険者が被保険者から未収金を徴収して医療機関に交付する保険者徴収とし、それでも回収できない場合は債権回収会社や少額訴訟、民事訴訟などの手法により回収する。(3/6MEDIFAXより)