未収金対策で補助、医療機関に375万円/厚労省、全国20施設で09年度

未収金対策で補助、医療機関に375万円/
厚労省、全国20施設で09年度

 厚生労働省は2009年度の新規事業として、医療機関や市町村の有効な未収金対策に対する補助を始める。各医療機関や自治体の具体的な取り組みに関する情報を収集することで、今後の未収金対策に生かしたい考えだ。

 概算要求では、医療機関20カ所と市町村94カ所程度への補助金交付を想定。事業費として6000万円を要求した。国と都道府県で折半し、未収金の発生予防や回収に有効な方策に取り組んでいる医療機関に対し1カ所当たり約375万円、未収金防止に向けて保険者と医療機関の連携体制を構築するなどの取り組みをする市町村に対し1カ所当たり約49万円の補助金を交付する計画だ。具体的な交付要綱などについては、09年度予算成立後に示す。

 医療機関の未収金をめぐっては、四病院団体協議会が加盟病院で過去3年間に約426億円が未収となっているとする調査結果を公表。こうした調査を踏まえて、厚労省が設置した検討会が7月にまとめた報告書では、未然防止策の重要性を訴え、医療機関と保険者などが連携し、生活保護や無料低額診療事業の紹介を図る有効性を指摘。医療機関側にも、患者側に対して各種制度の情報提供の徹底を求めるとともに、従来より踏み込んだ回収努力の必要性を訴えている。(9/2MEDIFAXより)

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