未収金モデル事業、実施は全都道府県の約半数/厚労省  PDF

未収金モデル事業、実施は全都道府県の約半数/厚労省

 9月から開始した厚生労働省の「国保の患者一部負担金の適切な運用に関するモデル事業」を実施している都道府県は約半数にとどまっていることが分かった。厚労省保険局は「モデル事業を実施する市町村の選定が難航しているため」(国保課)としており、医療機関の協力を求めている。今回のモデル事業の結果を踏まえ、来秋にも国保の被保険者に対する未収金対策のガイドラインを策定する計画だ。

 2008年7月にまとまった「医療機関の未収金問題に関する検討会」報告書によると、保険種別の未収金は、国保が件数ベースで42.3%、金額ベースでも39.3%と最も高かった。これを受け厚労省はモデル事業を行うことを決定し、各都道府県に対し、09年9月から10年3月までを対象期間として事業を実施するよう通知していた。

 当初の事業設計では、各都道府県が選定した実施市町村を、7月末までに国保課に報告するよう通知していたが、現時点で回答は約半数の都道府県にとどまっている。厚労省は「モデル事業を実施する市町村の選定や、協力してもらえる医療機関の調整・決定などに時間がかかっているようだ。各自治体でも職員数が削減されている中で、モデル事業のスタッフを確保することが厳しい状況にあることは認識している。10年、ガイドラインを策定することを考慮すると、早急にモデル事業の市町村を選定し、事業を開始してもらいたい」(国保課)としている。(9/24MEDIFAXより)

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