有料老人ホーム未届け、全国で446施設/厚労省が指導徹底で通知
厚生労働省は5月28日、老人福祉法に基づく有料老人ホームの届け出をしていない高齢者施設が全国で446施設あることを明らかにした。厚労省は同日付で、未届けの有料老人ホームへの届け出の促進と指導の徹底を呼び掛ける通知を都道府県に発出。度重なる指導を受けても指定を拒否するような未届け施設に対しては、罰則の適用も視野に入れた対応も可能とした。
群馬県渋川市の高齢者施設「たまゆら」の火災事故を受け、都道府県に対し2009年4月30日時点で把握している未届けの施設数と入居者の処遇などに関する指導状況を聞いた。今回の調査は「たまゆら」の火災事故以降2回目。
前回の3月27日時点での調査以降、4月30日までに有料老人ホームの届け出を済ませたのは79施設で、依然として未届けの施設が446施設あった。未届け施設数は神奈川の91施設、東京の48施設、千葉の41施設、群馬の31施設の順で多く、首都圏に集中していた。
入居者の処遇などに問題があり指導を行ったのは80施設で、4月末時点で届け出済みは10施設、未届けは70施設だった。指導例としては「1部屋に複数人が生活しており、個室化などでプライバシー確保」「居室面積が狭く、生活に必要なスペース確保」「入居一時金の保全措置の実施」などがあった。(5/29MEDIFAXより)